マネ「猫の逢引」

シャンフルーリの「猫 Les Chats」とマネの「猫の逢引(ランデブー)」

マネ「猫の逢引」
エドゥアール・マネ 「猫の逢引き(ランデブー)」le Rendez-vous des chats 1868年

この作品は、小説家であり美術批評家であったシャンフルーリによる猫について書かれた本「猫 Les Chats」の宣伝のためのポスターです。

シャンフルーリ著「猫たち 第5版」1870年

こちらが、シャンフルーリが執筆した「猫」、写真は1870年に発行された第5版です。

この本は1868年に初版が発行されてから人気が高く1870年にはマネなどの新作版画「猫と花」を含む豪華版である第5版が製作されます

エドゥアール・マネ「猫と花」
エドゥアール・マネ 「猫と花 Le Chta et Les Fleurs」1870年

そしてシャンフルーリの「猫」には1868年の初版からマネの挿絵が1点掲載されておりこちらも第5版にも掲載されています。

その作品が、1枚目のポスターを反転した「猫の逢引(ランデブー)」

ただし、この作品はただ単に反転しただけでなく2匹の猫も新たに描き特に黒猫は表情や尻尾、影など大分雰囲気が違います。

なぜ反転させたのか、表情が違うのか気になります。またこの画像では見えませんが、1枚目のポスターには月に顔がありますが2枚目の挿絵には顔がありません。

最後に、この本には日本の浮世絵師である北斎にもついて書かれていて、北斎の猫も収録されています。

ちなみに北斎のフランス語表記は「Hok’sa」発音についても書かれておりFO KOU SAYと呼ぶなど当時フランスではジャポニスムが流行していたこともありすでに北斎の名は広く知られていたようです。

収録されている北斎の挿絵

>美術画廊「リボリアンティークス」

美術画廊「リボリアンティークス」

19世紀の絵画・版画・リトグラフなどアール・ヌーヴォーやアールデコの作品を多数扱っております、JR田町・都営三田駅徒歩4分、札ノ辻交差点角

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