「巷(ちまた)にて」とは19世紀末にフランスで活躍したシャンソン歌手アリスティッド・ブリュアンがキャバレー「シャノワール」や自身のキャバレー「ミルリトン」で歌った歌をまとめた歌集で、1889年に発売されブリュアン自身の歌が31曲収録されています。
「巷にて」第一巻 収録曲
1 | 思想家 | Philosophe |
2 | バティニョルにて | A Batignolles |
3 | ヴィレットにて | A La Villette |
4 | よいお年を | Bonne Année |
5 | モンパルナスにて | A Montpernasse |
6 | Marche des Dos | |
7 | Ronde des Marmites | |
8 | サン・ラザールにて | A Saint-Lazare |
9 | ロケットにて | A La Roquette |
10 | V’là l’Choléra qu’arrive | |
11 | Fantaisie Triste | |
12 | ベルヴィル・メニルモンタン | Belleville-Ménilmontant |
13 | Sonneur | |
14 | モンルージュにて | A Montrouge |
15 | Récidiviste | |
16 | グラシエールにて | A La Glacière |
17 | Les Vrais Dos | |
18 | バスティーユにて | A La Bastille |
19 | Amoureux | |
20 | La Noire | |
21 | グリュネルにて | A Grenelle |
22 | Côtier | |
23 | マドレーヌにて | A La Madeleine |
24 | Soulaud | |
25 | モンマルトルにて | A Montmerte |
26 | Jaloux | |
27 | チャペルにて | A La Chapelle |
28 | Gréviste | |
29 | Casseur de Gueules | |
30 | Lézard | |
31 | Grelotteux |
題名の「Dans la Rue」とはそのまま訳すと、「通りにて」となりますが、1985年の展覧会の和訳が「巷にて」でしたので、ここでは「巷(ちまた)にて」にいたしました。他には「街にて」などと訳されている方もいます。
アリスティッド・ブリュアンは当時人気のあったモンマルトルのシャンソン歌手で歌集もその他に「巷にて第二巻」「巷にて第三巻」「路上にて(Sur la Route)」があります。
アリスティッド・ブリュアンの歌声はCDで発売されていますが、全曲収録されているわけではなく一部の代表曲のみとなっています。(このCDはリボリアンティークスでも取り扱っております)
それでは「巷にて」の中身を紹介していきます。
この本にアリスティッド・ブリュアンのサインが書かれた貴重本、ページをめくるとサインが書かれています。
書かれている内容は
「友 アントワーヌ・オルモンドへ A・ブリュアン モンマルトル 1891年」
次のページにはブリュアンのモノローグ(前書きのようなもの)が書かれ
さらにページをめくると中にはこのように楽譜と歌詞そしてイラストが描かれています。イラストはテオフィル・スタンラン
。
前にブログで書きましたロートレックの別名トレクロ―のイラストも収録されています。
ですが、ロートレックのイラストは
女性だけですので
ですので、赤まるの箇所はスタンランが描き足したものだと思われます。
スタンランの描いたアリスティド・ブリュアン
スタンランのイラストも豊富に掲載され見ていて飽きない歌集です。