1875年にウィーンで生まれたキルヒナーは、1900年頃よりパリで活躍し後にアメリカに渡り活動します。アメリカに渡ってからのキルヒナーの作品は、アール・ヌーヴォーの時代の終焉もあってかピンナップの要素が強くなります、ウィーンとパリで活躍していた時は上記の作品のように、ミュシャとは違ったアール・ヌーヴォーの表現で人気を博しました。
キルヒナーはミュシャとほぼ同時期に活躍した画家ですが、彼はその主な活躍の場をポストカード(絵はがき)の製作に求めました。アール・ヌーヴォーというとミュシャなどに代表されるポスターや装飾パネルや版画などと思われると思いますが、1900年頃になると、人気は小さくて収集しやすい、そして他人に送ることができるので感動を共有しやすいポストカードに芸術表現の場は移っていきます。1890年頃からポスター、版画ブームが1900年頃までおこり、その後1925年にアール・デコが流行しますが、その間の1900年頃から1914年(この後フランスは第一次大戦に入ります)は、ポストカード芸術が流行しました。実際にアルフォンス・ミュシャもこの時期にポストカードを制作しています。
上記3枚は「マリオネット」と呼ばれる連作の絵はがきシリーズ6枚の内の3枚
キルヒナー略歴
1875年 ウィーンに生まれる
ウィーンの造形美術アカデミーで学び
1900年 パリでも活動する
上記のようなアール・ヌーヴォー色が強い作品を多数製作する。
1903年 この頃よりアール・ヌーヴォー色が弱まり、ピンナップのような作品が増える
1914年 第一次世界大戦が勃発したためアメリカに移る。
1917年 ニューヨークにて42歳の生涯を終える
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